クソなブラック企業|辛い仕事でうつ病になった営業の話

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クソなブラック企業|辛い仕事でうつ病になった営業の話

「貴様は根性が足りん!気合を入れろ!」

拓也さん(31歳:仮名)に向かって上司が大声で怒鳴りました。シーンとしたフロアに上司の声は響きます。拓也さんは中堅の証券会社で営業として働いています。拓也さんが配属された部署は、お客様に株の売買を勧めて売買金額の数パーセントを手数料としてもらって利益を上げています。上司は鬼のような形相でこう言いました。

「自分を売り込め!体当たりしてこい!」

拓也さんの上司は「気合」や「根性」という言葉が大好きな超体育会系の人でした。拓也さんも学生時代は野球部に所属しており、元々は体育会系のタイプでしたが、上司は度が過ぎていました。上司はさらに説教を続けました。

「今日はあのお客様に株を買ってもらうまでは死んでも帰って来るんじゃねーぞ!」

拓也さんは重い足取りで会社を出ました。8月の照りつける日差しと騒々しい蝉の声を感じながら、拓也さんはお客様の家に向かいました。そして、拓也さんがそのお客様の家に到着し、チャイムを押すとインターフォン越しにお客様が怒りの口調でおっしゃいました。

「お前が勧めてきた株で大損したぞ!2度とお前の顔は見たくない。帰れ!この詐欺師野郎!」

(そう言われると思っていたよ・・・)

実はこのお客さんにA社の株を勧めた直後にA社が不祥事を起こし株価は半値まで暴落しました。このお客様は少なくとも500万円以上は損をしたのです。

(仕方ない・・・会社に帰るしかないな)

拓也さんはそのまま会社に帰りました。そして上司に報告すると、予想通り上司は激怒しました。

「貴様!手ぶらで帰ってきたのか!ボケ!」

拓也さんはやっとの思いでこう返事しました。

「申し訳ありません。先日、大損をされたので今回は見送られると・・・」

「はぁぁぁ?言い訳してんじゃねーよ!土下座しろ!」

フロアの視線が拓也さんに集まります。向こうのグループがヒソヒソと拓也さんを見ながら話をしています。その中には拓也さんが好意を持っていたA子さんもいました。拓也さんは言われるがままに土下座をしました。

(みじめだ・・・もう、死んでしまいたいほど)

翌朝、拓也さんはいつものように出社の準備をするためベッドから起き上がろうとしましたが体に異変を感じました。

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