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無理な返済プランで住宅ローン破産し任意売却した話

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無理な返済プランで住宅ローン破産し任意売却した話

健治さん(仮名:45歳)

「みじめだね。本当に悲惨だよ」

俺は2番目の子供が生まれた年に注文住宅の一戸建てを購入したんだよ。あれは32歳の時だった。今まで賃貸マンションに住んでいたんだけどこれから家族と過ごす時間は広々とした庭付きの一戸建てで過ごしたいって考えたんだよ。当時、俺の年収は600万円程度で妻も賛成してくれてね。地元のハウスメーカーの分譲地を購入して家を建てたのさ。俺の月給は手取り30万円、対する毎月のローンは8万円、年2回のボーナス月に20万円ずつ上乗せして返済するプランだった。

ついに手に入れたマイホーム。しかし、幸せな時間は続かなかった。まあ、1番の原因は俺の不倫だよ。俺が入っていた社会人のフットサルチームで知り合った若い女性と浮気をしてそれが妻にばれたのさ。妻は離婚するの一点張り。浮気相手は関わりたくないと逃げて行ったよ。妻が子供2人は引き取ることになり慰謝料が100万円、毎月8万円を養育費として支払うことになった。夢の庭付き一戸建てには俺が1人残されたのさ。まあ自業自得だけどね。養育費の支払いが思っていた以上に生活を圧迫することになった。でも「あの歴史的な出来事」で俺はとどめを刺されることになってしまう。

「リーマンショック」だよ。一気に会社の業績が落ち込んだんだ。俺の収入も一気に減って月の手取りが18万円になった。ボーナスはゼロ。ローンと養育費の支払いだけで毎月16万円だよ。しかも年2回のボーナスの時には20万円上乗せ。無理じゃん。俺は住宅ローンの支払いができなくなり、銀行からの督促状も何度か届いた。そして「任意売却」をすることになったんだ。ローン返済中の家で最も強い権利を持っているのは銀行だから「銀行がこの家を売却する」と言えば売却しないといけないんだよ。任意売却というのは簡単にいうと

「住宅ローンを返済できなくなった人が銀行から時間をもらって家を少しでも高く売ろう」

という「敗戦処理」だよ。負け確定だけど少しでも上手に負けるような売却を行うこと。例えば、ローンの返済ができなくなった時点で銀行からの借り入れの残金が3,000万円の場合、俺のような新築はほぼ間違いなく3,000万円で売却することはできない。だから2,500万円とか残金以下でも良いから少しでも高く誰かに買ってもらいたい。任意売却に成功すると残金は残っても残金の残りを抑えることができる。じゃあ銀行から与えられた期間で任意売却できなかったらどうなるか?

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