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大学サークルの一気飲みで死亡した話|急性アルコール中毒

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大学サークルの一気飲みで死亡した話|急性アルコール中毒

裕二さん(仮名:死亡した学生の父)

「まさか医学部に入学した息子をこんな形で失ってしまうなんてね」

息子は殺されたんですよ。しかも「医師」やその卵の医学部の先輩の手によってね。父親の私から見ても息子はまじめで優しい子でした。中学生の頃からいつも

「僕は将来、良いお医者さんになるんだ。病気で苦しむ人を助けるんだ」

そんなことを言っていました。息子は県内ではトップクラスの進学校に進学し、地元の国立大学の医学部に入学しました。息子は運動を通じて上下関係を学ぶことも大事だと考えて、大学では医学部の学生で構成されるラグビー部に入部したんです。それが、まさかあんなことになってしまうなんて想像もしなかったよ。

あれは大学生活にも慣れてきた6月のことだった。入部したラグビー部の歓迎会が行われたんだよ。一次会は中華料理店で行われ、問題の「事件」は移動した二次会の居酒屋で行われたんだ。

この二次会には新入生、上級生、そしてラグビー部の顧問の教授、他にもこの大学のラグビー部出身で現役医師の先輩OBが参加していたらしい。

このラグビー部の新入生歓迎会の二次会では毎年恒例で「新入生がつぶれるまで飲ませる」という伝統があり、新入生は上級生やOBと焼酎の早飲みを競わなければならないというあまりにも下品な恒例行事があったんだ。早飲みに負けた者は勝つまで次の対戦相手と早飲みを続けるというものだったらしい。

しかも、信じられないことに新入生には焼酎を飲ませるのに上級生はこっそり「水」を飲んで勝負していたとのこと。これが現役医師や医師の卵がすることかと思ったよ。

アルコールは飲んですぐに酔いが回るわけではなく、飲んでから数分、数十分後に酔いが回るけど、息子はアルコールをそれまで飲んだ経験がなかったから、アルコールのそういう傾向を知らなかったんだろう。

話を聞くと、その2次会で焼酎の早飲みが開始されてから1時間が経過した頃には息子はろれつが回らなくなり、2時間が経過する頃には寝てしまったかのように他の参加者が話しかけても息子は返事をしなくなった。新入生の中には

「救急車を呼んだ方が良くないですか?」

と心配する人もいたらしいけど、上級生やOB、そして顧問の教授は

「大丈夫だろ?それに医学部の学生が救急車で運ばれたなんて評判が悪すぎる。別に死にはしないよ」

そう言われて、救急車を呼ばれることもなく息子は処置もされずにそのまま放置された。

その2次会が終了後、ある上級生のアパートに他の新入生2人と息子は宿泊することになった。息子はその先輩のアパートにかつぎ込まれるようにして連れて行かれたらしい。軽くビンタをしてもゆすっても反応はなかったらしいけど、体温はまだあったらしい。しかし、ついに最悪の事態が起きてしまったんだ。

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