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エリートの転落|数千万円もキャバ嬢にみついだ男の悲惨な末路

読み物

自分には退職金が2,500万円も出ていました。今までギャンブルやゴルフなどのお金のかかる趣味は一切せずに仕事と家庭のために人生をささげてきました。

退職金をちょっとくらい使ってもバチは当たらないだろう

そう自分に言い聞かせて、私は毎晩お店に通いました。そして、彼女に「何か欲しいものはないか?」と聞いて華が欲しいと言った時計、宝石、バッグ、靴などをプレゼントしました。

そんなことを繰り返すうちに、華は他の客が来店しても、私を優先して接客してくれるようになりました。

(男として『勝った』という優越感)

退職金は驚くほどあっという間に減っていきました。しかし、こんな『うわさ』をヘルプの女の子から聞いたんです。

華さんはある会社の社長の愛人をしている

この言葉を聞いて、私の中の男としての闘争心が燃えました。ついに私は退職金を3か月で使い果たし、さらには妻と一緒に貯めてきた老後の資金にまで手を付けてしまったんです。

(私はエリートだぞ。負けてたまるか!)

そんなプライドもあり、私は今まで以上に華に宝石や車などをプレゼントしました。しかし、そんなむちゃくちゃなことが長続きするわけがありません。老後の資金も長くは持ちませんでした。5カ月で私は4,000万円もの全財産を使い果たしてしまったんです。

私は華に打ち明けました。

「すまん、もう全財産を使い果たしてしまった。でも、君に会いたい」

華はこの言葉を聞いたとたん、今まで見たことがないほど冷たい表情をし、私にこう言いました。

金がない男に興味はない。お金ができたらお店に来てね。

その言葉を吐いた華は『蛇』を連想するような表情をしていました。私はその時になって初めて気づいたんです。

(私はただの『カモ』だったんだ)

退職金はおろか、老後の資金を全て女性にみついだ私は妻から離婚を突き付けられました。この件が原因で、私は息子達とも疎遠になりました。

私の人生は一体なんだったんだ

現在、私は小さなワンルームのアパートで1人細々と生きてます。振り返ってみると、私はまじめ過ぎました。『適度に遊ぶ』ということができなかったんです。

私はふとこんな言葉を思い出しました。私が社会人になった時に母がかけてくれた言葉です。

女の『子宮』は全てを飲み込む。金、家、土地、全財産、ありとあらゆる物を。女に夢中になって全てを失わないように注意しなさい。

私は60歳を過ぎ、全てを失ってから母の言葉の重みを理解しました。もう後悔しても遅いのですが。