ギャンブル依存症になって犯罪者になった男の末路

読み物

その、「金貸して」から数年後、ショッピングセンターでTと偶然会った。Tは相変わらずモテているのだろう。かわいい彼女と一緒だった。

「Tじゃん、久しぶりだな」

僕が話しかけるとTは一瞬ドキッとして僕を見たのを今でも覚えている。そして、笑顔で話してはいたけど、早口でしゃべって逃げるように去っていった。

(まあ・・・しょうがないよな、金貸してって頼んで後ろめたかったんだろう)

僕は同窓会の幹事をすることが多かったので、また落ち着いたら、Tも呼ぼうと思っていた。しかし、あの連絡がまわってきた。

金に困って路上で女性を襲ったT

学生時代の先輩から連絡があった。

「お前の同級生のT、逮捕されたらしいぞ」と。

LINEを3度見くらいした。県内の新聞にも載ったらしい。まさか同級生から犯罪者が出るとは思っていなかった。

Tは実家近くの路上で21歳の女性を襲って1万円とキャッシュカードを奪い、コンビニで現金を引き出そうとしたところを防犯カメラに撮られていたらしい。失礼だけど、僕はこう感じた。

たった・・・たった、1万円であいつは刑務所に入ることになったのか

中学時代は文武両道、学生時代はモテ男だったT。僕達は30代半ばだけど、Tは現在刑務所に服役している。僕は刑罰には詳しくないけど、強盗は執行猶予が付かないので最低5年、刑務所にぶち込まれるとか友達から聞いた。Tは出てきても実家には戻りづらいだろう。実家近くで就職し、実家近くで強盗を犯してしまったから。

T・・・どうしてそうなった?

自制心を失うほどに依存症があるギャンブルの恐怖。ずっとスーパースターだったTは「自分は特別」という気持ちが多少はあったんだと思う。だから、自分はギャンブルもうまくやれると思っていたんだろう。Tは刑務所で5年以上過ごすことで、ギャンブルから離れ、社会に復帰する頃にはギャンブル依存症から立ち直っているのだろうか?学生時代にスーパースターだったTを思い出すと本当に残念でならない。

>>ギャンブル依存症の本を厳選3選|悲惨さと予防や治療と克服