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野放しのモンスター社員の事例|逆パワハラの末路|迷惑社員の実例

読み物
会社に来なくなり長期休養

翌日の朝、後輩Aの母親から会社に連絡があった。息子が体調を崩したので休ませてほしいと。やっぱり・・・しかし、今回は僕の予想を大きく上まわった。

なんと3か月間休み続けた。

上司が自宅まで訪ねたけど出社することができないくらいメンタル的にダメージを受けたそうだ。しかも、時期的には繁忙期。会社が忙しい時に3か月休み続けた。

ずっと後輩Aをフォローしていた上司もしびれを切らした。そして後輩Aに電話した。

「君が休養して人員が不足しているから近いうちに求人を出すから」と。

その翌日、後輩Aは復帰した。そして僕は後輩Aと上司が待つ会議室に呼ばれた。そして、後輩Aはつぶやいた。

「〇〇さん(僕)のパワハラが辛いです・・・」

(は?パワハラ?僕が?)

反論しようかと思ったけど上司から止められた。そして、後輩Aだけ退出させて上司からこう言われた。

「いろいろ言いたいことはあるだろう。でも君が彼に合わせるしかないから。彼はそういう子だから」と。

「そういう子」か。なんて都合がいい言葉だろう。ガムを噛んだのを注意した。態度が悪かったのを怒鳴った。それが「パワハラ」と言われるのか?

周りの人達は見てくれてる(社長やパートさん達)

僕が勤務する会社は規模が小さいので社長と2人で面談する機会が年に数回はある。その時に社長から言われた。

「A君が君を理解するのは10年はかかると思うよ。今の彼の器では無理。でもいつか感謝してくれると思う。君みたいな注意をできる人は貴重だよ」

社長はガムを注意したことも報告書の件で怒鳴ったことも全部知ったうえでこう言ってくれた。パートさん達も、僕をフォローしてくれた。

「あんたは全然悪くないのに」
「気にすんじゃないよ」

後輩Aは今も変わらずにパートさんをパートと呼び、おだやかな先輩に高圧的な態度を取っている。ただ僕にはペコペコとするようになった。徐々に分かってきたのだけど、後輩Aはペコペコするか、超高圧的な態度を取るかの二極で接するようだ。

(これで良かったんだろうか?)

僕はそう感じながら、「パワハラ」という言葉の定義の難しさをあらためて感じた。分かりやすいパワハラの場合もあると思う。ボロクソに言うとか、追い込むとか。

でも、ガムを噛むのを注意したり、態度が悪くて注意したら「パワハラですよ」と平気で返す後輩Aのような場合はどうなのだろうか。本当に上司からの圧力によるパワハラで悩む方もいれば、自分に非があるのに「パワハラ、パワハラ」と騒ぐ後輩Aのようなタイプもいる。「パワハラはいけないよね」という社会だからこそ、パワハラという言葉の使い方や定義をしっかりと見直す必要があると感じた。